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「施工管理の年収 約680万円」は何の数字?平均の正体と、自分と比べるときのそろえ方

施工管理 年収としてよく見かける約680万円は、施工管理だけの平均ではありません。設計者も含む国の統計の区分で、残業代を含む月の額を12倍し、賞与を足した計算値と一致します。自分と比べるなら、分野・会社の規模・残業代をそろえ、最後は自分の給料の内訳で比べます。

「平均680万円」と見ると、自分の年収が低い気がして、落ち着かなくなる。施工管理の方なら、そんな経験があるかもしれません。

この記事では、1人のモデルケースと一緒に、施工管理 年収の数字の読み方を順番に見ていきます。

モデルケース(架空の人物と仮の数字)

Qさんは36歳、土木の施工管理です。社員50人ほどの会社で働いていて、年収は520万円です。

ネットで「施工管理の平均年収は約680万円」と見て、自分は160万円も低いのかと不安になりました。

Qさんの年収は、本当に160万円低いのか。4つの順で見ていきます。

  1. 施工管理 年収の「約680万円」は、何の数字か
  2. 施工管理 年収の数字は、何によって変わるか
  3. Qさんと条件をそろえると、差はどう見えるか
  4. 施工管理 年収を、自分でどう比べるか

施工管理 年収の「約680万円」は、何の数字か

国の統計の「建築技術者」という区分の数字から計算した値です。この区分には、設計者も含まれます。

まず、施工管理の年収としてよく見かける数字の出どころを見ます。

国の賃金の統計(賃金構造基本統計調査)には、施工管理だけの区分がありません。近いのは「建築技術者」と「土木技術者」で、どちらも設計の人などを含みます。

表: 「建築技術者」の区分に含まれる職種(国の統計の解説より)

含まれる職種の例
建築士、建築設計監督技術者、建築設備設計技術者、建築構造設計技術者
建築施工管理技術者、建築現場監督 など

施工管理に近いこの区分の、毎月決まって支給される額(残業代を含む)は45万6,200円、年間の賞与などは131万6,100円です。月の額を12倍して賞与を足すと、約679万円になります。

※ 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種 第1表。一般労働者、産業計、企業規模10人以上、男女計。月の額は6月分、賞与は前の年の1年分。統計表に「年収」という項目はなく、679万円はこの記事での計算です。

つまり、「約680万円」は、設計者も含む区分の、残業代を含む6月の月の額をもとにした計算値です。施工管理だけの平均年収と言える公的な数字は、ありません。

では、この数字は、何によって変わるのでしょうか。

施工管理 年収の数字は、何によって変わるか

分野と会社の規模で、大きく変わります。土木技術者なら約625万円、そのうち10〜99人の会社なら約563万円です。

同じ計算を、施工管理の分野や会社の規模を変えてやってみます。

土木技術者の区分では、月の額41万7,900円×12+賞与123万4,700円で、約625万円です。さらに、10〜99人の会社に絞ると、月の額38万8,500円×12+賞与97万2,700円で、約563万円になります。

※ 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種 第1表。月の額は残業代を含む「きまって支給する現金給与額」。計算はこの記事によるものです。

もう1つ、年齢も違います。施工管理を含む土木技術者の区分の平均年齢は46.0歳で、Qさんより10歳上です。

つまり、施工管理 年収の平均は、どの分野・どの規模の人の数字かで、100万円以上動きます。そのうえ、年齢もそろっていません。

では、Qさんと条件をそろえると、差はどう見えるでしょうか。

Qさんと条件をそろえると、差はどう見えるか

分野と会社の規模をそろえると、差は160万円から約43万円になりました。残る差には、年齢の違いも含まれています。

Qさんの施工管理としての年収520万円を、統計と同じ形に分けてみました。

モデルケースの内訳(仮の数字)

月給(基本給と毎月の手当)30万円 × 12か月 = 360万円
残業代 年64万円
賞与 年96万円
合計 520万円

表: Qさんの施工管理 年収と、条件をそろえた統計の計算値

比べる相手 計算値 Qさんとの差
建築技術者(よく見る数字) 約679万円 約159万円
土木技術者 約625万円 約105万円
土木技術者、10〜99人の会社 約563万円 約43万円

※ 統計の計算値は、残業代を含む月の額×12+賞与。設計者も含む区分です。土木技術者の区分全体の平均年齢は46.0歳です。

つまり、Qさんの「160万円低い」は、分野と会社の規模がちがう数字と比べていたことが大きな理由でした。

それでも、施工管理の統計との差は約43万円残ります。この差には、年齢の違いや、会社ごとの給料の決め方の違いが混ざっています。統計だけで、Qさんの施工管理の給料が高いか低いかは決められません。

では、施工管理 年収は、自分でどう比べればよいのでしょうか。

施工管理 年収を、自分でどう比べるか

平均と比べるなら条件をそろえます。求人と比べるなら、月給・残業代・賞与の内訳で比べます。

平均との差を見て不安になったときほど、比べ方をそろえたいですよね。施工管理 年収は、次の3つの順で比べます。

施工管理 年収を、自分の内訳に分ける

まず、自分の施工管理の年収を、月給・残業代・賞与に分けます。給与明細と賞与の明細から、1年分を足します。

施工管理 年収の平均と比べるなら、条件をそろえる

施工管理の統計と比べるときは、分野(建築か土木か)と会社の規模をそろえます。統計の月の額には残業代が含まれることも、頭に置いておきます。

施工管理 年収を求人と比べるなら、前提を聞く

施工管理の求人の想定年収は、何時間の残業と、何か月分の賞与を見込んだ額かを、面談で応募先に聞きます。

施工管理 年収について、こう聞く

「想定年収は、月給と残業代と賞与の内訳でいうと、それぞれいくらですか。残業は月何時間で計算していますか。」

参考: 施工管理 年収の計算値(分野・会社の規模別)

建築技術者と土木技術者の、月の額×12+賞与の計算値です。残業代を含む場合と、除いた場合を並べます。

施工管理 年収の目安として、国の統計から計算した値をまとめておきます。

表: 月の額×12+賞与の計算値(設計者を含む区分)

区分 残業代を含む月の額で計算 残業代を除く月の額で計算
建築技術者 約679万円 約621万円
土木技術者 約625万円 約584万円
土木技術者(10〜99人) 約563万円 約542万円
土木技術者(1,000人以上) 約760万円 約679万円

※ 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種 第1表から、この記事で計算。「残業代を含む月の額」は「きまって支給する現金給与額」、「残業代を除く月の額」は「所定内給与額」。賞与は前の年の1年分です。

つまり、同じ土木技術者でも、会社の規模と残業代の扱いで、約540万円から約760万円まで幅があります。施工管理 年収の数字は、1つの値ではなく幅で見ると目安になります。

まとめ: 施工管理 年収は、条件をそろえて内訳で比べる

施工管理 年収の平均は、区分・規模・残業代・年齢で大きく変わります。自分と比べるときは、条件をそろえ、内訳で比べます。

この記事で見てきたことを、順番に並べます。

  1. よく見る約680万円は、設計者も含む区分の、残業代を含む月の額×12+賞与の計算値
  2. 分野と会社の規模で、平均の数字は100万円以上動く。年齢もそろっていない
  3. 平均と比べるなら条件をそろえ、求人と比べるなら月給・残業代・賞与の内訳で比べる

Qさんは、平均との差で落ち込むのをやめ、自分の内訳と、施工管理の求人の想定年収の内訳を比べることにしました。

表: 施工管理 年収の早見表

確かめたいこと 施工管理が最初に見る1つ
施工管理 年収の平均の中身 どの区分の、何を足した数字か
施工管理 年収の比べ方 分野と会社の規模はそろっているか
施工管理 年収の内訳 月給・残業代・賞与はそれぞれいくらか
求人の想定年収 何時間の残業と、何か月分の賞与で計算したか

今日できることは1つです。去年の給与明細と賞与の明細を出して、税金などを引く前の額で、自分の年収を月給・残業代・賞与の3つに分けてみてください。統計の額も、税金などを引く前の額です。

よくある質問

電気や管工事の施工管理 年収の平均はありますか
国の賃金の統計に、電気工事や管工事の施工管理として使える区分はありません。電気は電機メーカーなどの技術者と同じ区分に入り、管工事はどの区分に入るかが統計の解説に書かれていません。 そのため、この記事では建築技術者と土木技術者の数字だけを使っています。
施工管理が転職すると、年収は上がりますか
上がるとは限りません。国の調査では、35〜39歳で転職した人のうち、前の勤め先より賃金が増えた人は43.5%、減った人は23.9%でした。 ※ 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」。全産業の数字で、パートタイムで働く人も含みます。施工管理に限った数字ではありません。 だから、施工管理の転職を考えるときは、求人の年収の内訳を聞いて、自分の内訳と比べます。
施工管理 年収が平均より低いと分かったら、転職したほうがよいですか
施工管理の平均との差だけでは決められません。平均は、年齢や会社の規模、残業の多さが違う人たちの数字だからです。 まず条件をそろえて比べ、それでも気になるなら、求人の内訳と自分の内訳を比べてから考えます。
施工管理 年収の統計の「月の額」は、基本給のことですか
いいえ。統計の「きまって支給する現金給与額」は、基本給と毎月の手当に、残業代も含めた6月分の額です。残業代を除いた額は「所定内給与額」として別に載っています。 自分の月給と比べるときは、残業代を除いた額と比べるほうが近くなります。

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