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施工管理の資格手当は額だけで比べない: 資格で任される役割と担当工事の聞き方

施工管理 資格手当は、額だけでなく、資格で任される役割と一緒に比べます。1級を持っていても、それを使う役割があるかは、会社が受ける工事で変わります。求人では手当の決まりと役割の両方を聞き、自分からは資格と担当した工事を一緒に伝えます。

苦労して取った資格を、ちゃんと評価してほしい。施工管理の方なら、資格手当の額が高い求人に目が行くのは自然なことだと思います。

この記事では、1人のモデルケースと一緒に、施工管理 資格手当の比べ方を順番に見ていきます。

モデルケース(架空の人物と仮の数字)

Lさんは38歳、管工事の施工管理です。1級管工事施工管理技士を持っていて、いまの資格手当は月1万円です。

見つけた求人は2つ。求人Mは資格手当が月3万円、求人Nは月1万円です。

手当が3倍の求人Mを選べば、Lさんの資格は評価されるのか。4つの順で見ていきます。

  1. 施工管理 資格手当は、なぜ額だけで比べられないのか
  2. 施工管理の資格と経験は、賃金を決めるときにどう見られるか
  3. Lさんの施工管理 資格手当を役割と並べると、何が見えるか
  4. 施工管理 資格手当と役割を、どう聞き、どう伝えるか

施工管理 資格手当は、なぜ額だけで比べられないのか

施工管理の資格は、手当だけでなく、現場で任される役割にもつながります。1級が求められる役割があるかは、会社が受ける工事で変わります。

まず、施工管理の資格が、現場で何につながるかを見ます。

建設業の会社は、工事を請け負うと、現場に「主任技術者」を置くことになっています。さらに、発注者から直接請け負う元請で、下請に出す工事の合計が大きい場合は、主任技術者に代えて「監理技術者」を置きます。

表: 施工管理の資格と、現場の役割(管工事の場合)

現場の役割 置く場面 なれる人の例
主任技術者 請け負った工事を施工するとき 1級・2級の管工事施工管理技士、実務経験者など
監理技術者 元請で、下請契約の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)のとき 1級管工事施工管理技士などの国家資格者か、国土交通大臣の認定を受けた人

※ 建設業法 第26条、建設業法施行令 第2条、国土交通省「監理技術者制度運用マニュアル」。管工事は、監理技術者が1級の国家資格者などに限られる「指定建設業」の1つです。金額は税込みです。

つまり、1級を使う監理技術者の役割があるのは、元請として大きな工事を受ける会社です。下請の工事が中心の会社では、1級を持っていても、その役割に就く場面は少なくなります。

一方で、施工管理 資格手当の額や出し方は、会社が決めるものです。手当の額と、資格を使う役割の多さは、別々に確かめる必要があります。

では、施工管理の資格と経験は、賃金を決めるときにどう見られているのでしょうか。

施工管理の資格と経験は、賃金を決めるときにどう見られるか

建設業の事業所の41.1%が、転職者の賃金を決めるときに免許・資格を考慮しています。経験・能力・知識を考慮した事業所は、それより多い64.6%でした。

国の調査に、事業所が転職者の賃金を決めるときに何を考慮したかを聞いたものがあります。

建設業の事業所では、免許・資格を考慮したのが41.1%で、全産業の30.6%より高くなっていました。これまでの経験・能力・知識を考慮したのは64.6%でした。

※ 厚生労働省「令和7年転職者実態調査」。複数回答。建設業の事業所の回答で、施工管理の採用に限った数字ではありません。採用するかどうかではなく、賃金を決めるときに考慮した要素です。

つまり、資格は建設業で重く見られていますが、経験はそれ以上に多くの事業所が考慮しています。施工管理の資格は、担当した工事の経験と一緒に伝えると、中身が伝わりやすくなります。

では、Lさんの2つの求人を、手当と役割で並べてみましょう。

Lさんの施工管理 資格手当を役割と並べると、何が見えるか

月給は2つとも33万円で同じでした。違ったのは、1級を使う監理技術者の役割があるかどうかでした。

Lさんは、面談で、2つの求人の手当の決まりと、任される役割を聞きました。

表: Lさんの施工管理 資格手当と役割(仮の内容)

施工管理 資格手当の比べ方 求人M 求人N
基本給 30万円 32万円
施工管理 資格手当 月3万円(1級を持っていれば一律) 月1万円(1級を持っていれば一律)
月給の合計 33万円 33万円
会社が受ける工事 下請の設備工事が中心 元請の病院・学校の設備工事がある
1級を使う役割 監理技術者になる場面はほぼ無い 監理技術者として配置される工事がある

手当の額だけを見ると、求人Mのほうが月2万円多く見えます。でも、基本給を足した月給は同じでした。

つまり、Lさんの場合、手当の額の差は月給の差ではなく、違いは「1級を使う役割があるか」でした。

Lさんは、1級を取ったのは大きな現場を任されたいからでした。だから、手当の額より、監理技術者として配置される工事がある求人Nを、もう少し詳しく聞くことにしました。

では、施工管理 資格手当と役割は、具体的にどう聞き、どう伝えればよいのでしょうか。

施工管理 資格手当と役割を、どう聞き、どう伝えるか

聞くのは、手当の決まりと、資格で任される役割です。伝えるのは、資格と、担当した工事の規模・種類・役割をひとまとめにしたものです。

せっかくの資格なら、手当だけでなく、仕事の中身でも活かしたいですよね。施工管理 資格手当は、次の3つの順で進めます。

施工管理 資格手当の決まりを聞く

まず、手当がどういう条件で、いくら出るかを聞きます。資格を持っていれば一律か、現場に配置されたときだけかで、意味が変わります。

施工管理 資格手当について、こう聞く

「資格手当は、1級と2級でそれぞれいくらですか。持っていれば毎月出ますか、それとも現場に配置されたときだけですか。」

施工管理の資格で任される役割を聞く

次に、1級を持つ人が、どんな工事でどんな役割を任されているかを聞きます。

施工管理 資格手当について、こう聞く

「1級を持つ施工管理の方は、監理技術者として配置される工事がありますか。昨年度は、どのくらいの規模の工事でしたか。」

施工管理の資格と経験を、ひとまとめにして伝える

最後に、自分からは、資格と担当した工事を一緒に伝えます。工事の種類、請負の金額の目安、工期、自分の役割の4つを添えます。

施工管理 資格手当について、こう伝える

「1級管工事施工管理技士を持っています。直近では、病院の空調設備工事(工期1年)で、主任技術者を務めました。」

参考: 施工管理の資格の名前と、分野の対応

施工管理技士は、検定の種目ごとに1級と2級があります。このサイトの4つの分野は、次の資格に当たります。

施工管理 資格手当の対象になる資格を、分野ごとにまとめておきます。

表: 施工管理の分野と、資格の正式な名前

分野 資格の正式な名前
建築 1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士
土木 1級土木施工管理技士、2級土木施工管理技士
電気 1級電気工事施工管理技士、2級電気工事施工管理技士
管工事・設備 1級管工事施工管理技士、2級管工事施工管理技士

※ 建設業法施行令 第37条、国土交通省「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」。「設備」という名前の検定の種目はありません。

検定は第一次検定と第二次検定に分かれ、第一次検定に受かると「技士補」、第二次検定に受かると「技士」と名乗れます。つまり、施工管理 資格手当の条件を聞くときは、技士補も対象になるかも確かめておくと目安になります。

まとめ: 施工管理 資格手当は、役割と一緒に比べる

施工管理 資格手当は、額だけでなく、資格で任される役割と一緒に比べます。伝えるときは、資格と担当した工事をひとまとめにします。

この記事で見てきたことを、順番に並べます。

  1. 施工管理の資格は、手当と役割の両方につながる。1級を使う役割があるかは、会社が受ける工事で変わる
  2. 建設業の事業所は、資格を考慮する割合が全産業より高い。経験を考慮する割合は、それよりさらに高い
  3. 求人では手当の決まりと役割を聞き、自分からは資格と担当した工事をまとめて伝える

Lさんは、求人Nで、監理技術者として配置される工事の規模と、次に任される現場の見込みを聞くことにしました。

表: 施工管理 資格手当の早見表

確かめたいこと 施工管理が最初に聞く1つ
施工管理 資格手当の額 1級と2級で、それぞれいくらか
施工管理 資格手当の条件 持っていれば毎月出るか、配置されたときだけか
施工管理の資格で任される役割 監理技術者として配置される工事はあるか
月給の合計 基本給と手当を足すといくらか

今日できることは1つです。持っている資格と、直近3つの工事について、工事の種類・請負金額の目安・工期・自分の役割を書き出してみてください。面談でそのまま伝えられる形になります。

よくある質問

施工管理 資格手当は、2級でも出ますか
会社の決まりで違います。どの級を対象にするか、級ごとにいくらにするかは、会社が決めます。 求人を比べるときは、1級と2級でそれぞれいくらかを聞いておきます。
施工管理 資格手当は、1級技士補でも出ますか
これも会社の決まりで違います。1級の第一次検定に受かると「1級技士補」と名乗れますが、手当の対象にするかは会社が決めます。 なお、監理技術者を補佐する「監理技術者補佐」になれるのは、主任技術者の資格を持つ人のうち1級の第一次検定に受かった人などで、技士補であるだけでなれるわけではありません。
施工管理 資格手当が高い会社のほうが、資格を評価しているといえますか
手当の額だけでは言い切れません。基本給を足した月給や、資格を使う役割があるかもあわせて見ます。 この記事のLさんのように、手当の額が違っても、月給の合計が同じこともあります。
施工管理の資格を、これから取りたいときは何を聞けばよいですか
受検の費用や講習を会社が支援しているか、受かったあとの手当はいくらかを聞きます。 1級の第一次検定は、2024年度から、19歳以上(その年度の末の時点)なら受けられるようになっています。第二次検定には、実務経験などの条件があります。

本記事「施工管理の資格手当は額だけで比べない: 資格で任される役割と担当工事の聞き方」で使った資料

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